ベーシックインカムとは メリットを詳しく解説します

オピニオン
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こんにちは、オノユウ(@yumaonodera_)です。

最近あちこちで「ベーシックインカム」という言葉が聞こえてきました。

ですが、そもそもベーシックインカムについて正しく理解できている人はどれほどいるでしょうか。

まだ、あまりよくわからないという方も多いんじゃないかと思います。

 

初めに言っておくとコレ、私たちの生活にも密接に関わってくることなので、そろそろ知らなかったじゃ済まされない話題になりつつあります。

そこで今回は「ベーシックインカムと何か」について解説します。

ベーシックインカムとは

ベーシックインカムとは生活するための必要最低限のお金を国民全員に支給する仕組みです。

わかりやすく言えば、生活保護のような社会保障を全国民に適用するようなもの。

 

ただし、年金や雇用保険、生活保護、医療控除、子育て手当てなどのこれまでの社会保障は大幅縮小、あるいは全廃になります。

だってそうしないと財源確保できないから。

ここが多くの人が見落としがちな部分だと思います。

また、これまでの社会保障を削っただけでの財源が足りない場合、消費税や所得税などの税金を上げる必要も出てきます。

まずこれが大前提です。

 

ベーシックインカムの構想が18世紀末に出現しました。

最初の提唱者はイングランドの哲学者トマス・ペインとトマス・スペンスの2人です。

結構古くから議論されてきた構想なんです。

それがなんで今になって注目されているか。

それは生産手段の機械化が進んでいるからです。

ベーシックインカム導入の主な背景とは?

ベーシックインカム導入の背景は主に失業対策にあります。

テクノロジーが進歩した現代では、生産手段の機械化が進んでいます。

人がやっていた作業を機械がやるようになると、企業としては大喜びですよね。

機械は疲れないし、人と違って休憩なしで働き続けることができる。

賃金は払わなくて良いので、必要なお金は電気代と定期的なメンテナンス代のみ。

賃上げ交渉もないし、ストライキも起こさない。

多くの企業がこれまで人がやっていたことを機械に置き換え始めました。

 

そうするとこれまでその企業で仕事していた人は当然失業しますよね。

機械に置き換えられる仕事はどんどん消滅して失業者が増えてしまったわけです。

さらにAIの技術が進歩して一般企業に普及すれば、さらに失業者が増えます。

「こりゃいかんぞ、もうそろそろこれまでの失業手当てじゃ対応しきれないんじゃないか」

「もっと根本から制度改革する必要があるんじゃないか」

と一部の人は気づき始めたわけです。

  • AIの普及により生産手段の機械化がさらに進むので、これから失業者が増える。
  • ベーシックインカム導入の主な背景は失業対策

導入するメリットは?

ベーシックインカム導入のメリットはどのようなものが挙げられるでしょうか。

ここでは一般的によく言われているメリットを3つ紹介します。

職についていない人でも安心して暮らせる

まず失業した人や何らかの理由で職についていない人でも安心して暮らせるようになるでしょう。

生きていくために必要な最低限の生活費は保障されるわけですから。

さらに、失敗を恐れずに意欲的にビジネスにチャレンジできるという意見もあります。

確かにもともと最低限の生活は保障されているため失敗を恐れる必要はなくなりそうですね。

行政コストの削減

そして、行政コストも削減されます。

これまで、年金、生活保護、子ども手当などの支給にはそれぞれ管理する組織が存在し、支給するにあたってそれぞれ管理コストや人件費がかかっていました。

ベーシックインカムが実現すればこれらの社会保障は一元化されるので、行政コストの削減が見込めます。

年金の支給漏れ、生活保護の不正受給などの問題も解決されます。

管理面だけでなく、支給に必要な手続きも簡略化されます。というか手続きそのものがなくなる。

これまでの煩雑な申請手続きは一切不要になります。

出生率の増加、育児環境の改善

また、出生率の増加が見込めます。

これまで、貧困などの理由により子供も産むことをためらっていた人たちも、最低限の生活費が保障されれば、安心して子育てに専念することができます。

 

ちなみにアメリカやヨーロッパでは失業問題が深刻なので失業対策という面からベーシックインカムが語られることが多いです。

一方、日本の場合は年金問題と少子化が深刻なので、行政改革と少子化対策という面からベーシックインカムが語られることが多いです。

いずれにせよベーシックインカム実現のメリットは複数あるということを覚えておきましょう。

ベーシックインカムのメリット

  • 職についていない人でも安心して暮らせるようになる
  • 行政コストが削減できる
  • 出生率の増加が見込める

導入するデメリットは?

一見すると良いとこずくめのように思えるベーシックインカムですが、一方で懸念点もあります。

財源の不安

ベーシックインカムは国民全員に一律でお金を給付する制度なので、莫大な財源を確保する必要があります。

その財源をどこから賄うのかというのが懸念点です。

 

もちろん既存の社会保障をカットすることにより、ベーシックインカムの財源はある程度確保できます。

経済評論家の山崎元氏の試算によれば、年金・生活保護・雇用保険・児童手当や各種控除をベーシックインカムに置き換えることで、

増税することなく日本国民全員に毎月に4万6000円のベーシックインカムを支給することが可能であるとされています。

ただ、ひと月に4万6000円じゃ生活厳しいですよねw

 

参考程度に、生活保護費を例に考えてみましょう。

東京都市部の単身一人暮らしの場合だと、生活費扶助が8万3700円、住宅扶助の上限が5万3700円で、

計13万7400円となっています。

東京で暮らすには最低限この程度は必要でしょう。

 

となると現状の税率でベーシックインカムを実現するのは不可能でしょう。

やはり大幅な増税が必要になってくるかと思います。

勤労意欲の低下

もう一つの懸念点が、勤労意欲が薄れてしまうんじゃないかという点。

たしかに、働かなくてもお金がもらえて最低限の生活が送れるのであれば、働かなくてもいいと考える人は増えるでしょう。

本来社会のインフラを支えるために必要な人が大量に離職してしまえば、電気やガス、道路といった生活に欠かせないインフラの崩壊を招く恐れがあります。

 

一方で「働きたい人がバリバリ働いて裕福に暮らし、働きたくない人は最低限の生活で暮らしていけばいい」という意見もあります。

要するに一部の人が働き社会を支え、その他の人は絵を描くなり、小説書くなり、動画配信するなり、みんなそれぞれ好きなことをやってた方が社会は効率化される、と。

 

どの道、労働意欲への影響に関してはベーシックインカムの支給額とその時の時代背景によって大きく変わってくるでしょう。

ベーシックインカムのデメリット

  • 財源をどこから賄うのかが問題。増税が必要になる。
  • 勤労意欲の低下が懸念される

導入すると日本はこう変わる

ベーシックインカム導入後の未来の日本の話。

ここではベーシックインカムの影響について、良い面も悪い面も含めてお話しします。

価値観

働かなくても誰でもお金が手に入る時代になったことで、お金に対する価値観が変わります。

お金は今ほど貴重なモノだとは思われなくなるでしょう。

 

結婚観も変わります。

現代では多くの人が結婚相手の基準として「年収」を気にする人も多いでしょう。

ベーシックインカムが実現するとお金は当たり前のものとなるので、年収ではなく「趣味」が合うかを基準にする人が増えます。

 

もちろん仕事観も年収ではなく、やりがいや楽しさといったことを基準にする人が多くなるでしょう。

仕事

失業した人、職についていない人でも安心して暮らすことができます。

最低限の所得が保障されれば、過酷な仕事や魅力のない仕事に就く人は少なくなります。

機械で代用できる仕事やハンコを押すだけといった無駄な仕事はなくなり、人間はよりクリエイティブな仕事をやるようになります。

魅力的ではないがどうしても人間がやらなければいけないような仕事は賃金が上昇します。

 

また、従業員の賃金を上げたことにより人件費が増えると企業の経営が圧迫されます。

その結果、経営者は生産手段の機械化や業務フローの効率化を進め、より経営の合理化を図るでしょう。

一方で、漫画家、小説家、絵師、アニメーター、ブロガー、ユーチューバーなどのクリエイティブな職業が注目を集め、競争は今より激化します。

 

また、年金や医療控除がなくなったことで、個人で保険に加入する人が増えます。

その結果、保険業が発展し人気の職業になります。

行政

各種社会保障がベーシックインカムに置き換わったことで、社会保障の申請手続きが不要になります。

それに伴い市役所はほとんど無人になるでしょう。

また、年金問題や生活保護の不正受給などもなくなります。

 

一方で、受けとったベーシックインカムをパチンコや競馬などギャンブルにつぎ込み生活できなくなるという社会問題も起きます。

だからこそ、ギャンブル依存症などを治療する心理カウンセラーの存在が注目を集めると予想できます。

子育て・教育

働かなくても生活できるようになったことで、育児環境し改善、出生率は上昇します。

子供は保育園に預けるのではなく、各家庭で面倒を見るのが主流になり待機児童問題は解決します。

 

さらに、就職のための教育ではなく、自己実現のための教育が重視されるようになります。

そのため、学校ではなく子供の興味・関心に対応した私塾やオンラインスクールに通わせる親も増えてくるかと。

一方で「どうせ働かなくても生きていけるんだから」と子供に教育を受けさせない親も増えるでしょう。

 

ざっくり言うとこんなところ。

多少の懸念点はあるものの、ベーシックインカムは魅力的だと感じる人も多いんじゃないかと思います。

ただし言っておくと、これは導入がうまくいった場合です。

少しでも財源の出所や導入手順などの判断を誤れば、富裕層の海外流失や会社員の大量離職に伴う産業崩壊を引き起こし、

取り返しのつかない事態になります。

だからこそ導入するにしても、慎重に議論を積み重ね多くの国民の理解を得て実現する必要があるわけです。

ベーシックインカムまとめ

  • ベーシックインカム導入は社会全般に影響を及ぼす
  • 一歩間違えば取り返しのつかない事態になるため、慎重に議論を積み重ねる必要がある

まとめ

ベーシックインカムは、既存の社会保障を撤廃し、その代わり国民全員に毎月一定額のお金を給付する制度。

それには良い面悪い面含めて、様々な影響があります。

知らなかったじゃ済まされないベーシックインカム。

友人や家族でもまだ知らない方いたらぜひ教えてください。

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